− 時は中世 −
完璧な鎧とはどんな鎧なのであろうか。
兵士達は自軍の鎧のデザインについて、熱い議論を交わしていた。
重装の兵士
「軽い鎧を作るなんて、私は反対だ。
敵の強弓は薄い鉄板など軽く貫通するのだ。
近づく前にやられては元も子もない。」
軽装の兵士
「フン、何を言うか。
重い鎧を作れば、我々は亀のように鈍い動きになる。
そうなれば鎧の隙間や関節を簡単に攻撃されるぞ。
大事なのは俊敏さ、動きやすさだ。」
両者
「ぐぬぬぬぬ…、軽い鎧か重い鎧か…。」
協議の結果、僅かな票の差で重い鎧の生産が決定した。
完成した重い鎧は、さっそくエリート兵士の部隊に配られ、実戦に投入された。
− 戦場 −
ガキン! ガシャン! ワー! ワー!
兵士
「うん、さすが新しい鎧は頑丈だ。
我々エリート兵の筋力ならば、この重さもなんとかなる。
さあ隊長、我が軍が優勢の今、一気に攻め込みましょう!」
隊長
「いや、退くのだ。 私はこの鎧の欠点を見つけてしまった。」
兵士
「なんですって!この鉄壁な防具のどこに!?」
隊長
「その鉄壁さが いかんのだ。
うぐぐ…このまま戦うなど、まともに出来るものか!」
兵士
「一体どんな欠点が!?」
隊長
「背中がカユいのに すぐかけない!」
と言う夢を見た。
夢とはいつ見ても不思議なものだ。
男
「そろそろ髪を切りたいな〜。
ん、入江要介美容室・・・? ここに入ってみるとするか。
こんにちは、お願いできますか〜。」
ガチャ

「ん? チッ、なんだ客か・・・。 いらっしゃいませ・・・クククク。」
男
「ヒッ、こ、この店員、なんて無愛想なんだ。
手に持ってるアレなんだろう。 なんか怖い。」
入江要介
「そこの椅子にかけるがよい。そして体を楽にするのだ。」
男
「あっハイ。 ・・・よいしょ。 今日はちょっと短めでお願いします。」
入江要介
「うむ、では目を閉じて・・・。」
男
「え、目を? シ、シャンプーかな。 はい閉じました。」
ジャキッ! ギロリ。

はい、そのままじっとしててくださいねー。
いま斬・・・切りますからねー。 フーッ、フーッ。
男
「ちょッ、ま・・!一体何を!? や、やめろ!ひっ、人殺しいぃぃぃぃぃぃぃ!」
入江要介
「チッ、目を閉じてろと言ったのに・・・!
仕方が無い、力づくでやるしかない様だな!」
男
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
チョキチョキ、チョキチョキ。

ふ〜。 はい、散髪終わりましたよ。
急にあばれ出すんだから・・・まったく。
男
「えっ、あ、それハサミ・・・ですか?」
入江要介
「もちろんです。 どうしたんですか、冷や汗がダラダラ出ていますよ。」








